ホンダ、ショック! 開幕戦5位の
マクラーレンは本当に速くなったのか

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

 そこには、昨年9月に決まったルノー製パワーユニットへの変更に手間取り、マシンパッケージとして煮詰め切れていないことが大きく影響している。開幕前テストでトラブルが相次ぎ、急遽リアカウルを開口しなければならなかったように、信頼性の不安はまだ抱えているようだ。

 また、大きな問題にはならなかったが、フリー走行3回目のセッション終盤にコースインしてスタート練習を行なおうとしたところ、ガレージでの待機時間が長すぎてマシンの温度が上昇してしまいプログラムを中止しなければならず、アロンソが無線で声を荒らげる場面もあった。フリー走行1回目には排気管のトラブルで走行を止める場面もあったが、メルセデスAMGやホンダと違ってルノーはテールパイプだけでなく排気管も各チーム側が製作しなければならず、その設計や熱管理にもまだ手間取っている側面があるようだ。

 いずれにしても、それほど温度の高くなかったウエットコンディションの土曜に熱の問題を抱えたのは、今後に向けて不安が残る。

 開幕前テストでトラブルが相次ぎ、予定どおりの空力アップデートが進められなかったこともあり、開幕戦も投入できたのはフロアやTウイングの小変更くらいで、マシンパッケージとしてまだまだ未成熟だ。

「木曜にも言ったように、今回は僕らとしてはまだ今シーズンのなかで最低レベルのパフォーマンスであって、これからどんどん伸びていくんだ。まだマクラーレン・ルノーとしての開幕戦でしかないし、これからマシンパッケージからはまだまだポテンシャルを引き出すことができるよ」(アロンソ)

 開幕戦の5位は、巡ってきたいくつもの幸運を掴み取り、それを離さないアロンソの神ドライブがあったからこその結果であって、今の彼らの実力ではない。マクラーレンは5位という目の前の結果に踊ることなく、自分たちの現実を直視して、マシンのさらなる改良に努めなければならない。

 そのことを誰よりもよくわかっているのは、他の誰でもない彼ら自身だろう。

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