4度目の世界王者ハミルトンが心技体を極めた「ヴィーガン生活」とは (5ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

 実はハミルトンは2年前から赤身肉を断ち、今年からは鶏肉もやめて魚類だけを食べる菜食主義者になり、そして第14戦・シンガポールGPのころからは、ついにヴィーガン(卵や乳製品など動物性食物を一切摂らない完全な菜食主義者)になることを決めていた。そういえば、メルセデスAMGのホスピタリティのランチブッフェにはヴィーガン料理が少なくない。

「32年間の人生で、フィジカルはベストな状態にあると感じているよ。エネルギーがものすごく満ちあふれていて、ジムでも今まで以上のウェイトを上げられるし、肌の調子もいい。身体が軽い感じがするし、むくんだ感じもしない。今じゃ、肉などこれまで食べてきたものにゾッとしているくらいだよ」

 人生で2番目にいい決断だったと言うほど、ハミルトンはヴィーガン生活がもたらす身体の活力に満足している。もちろん人生最良の決断は、2013年にマクラーレンからメルセデスAMGへ移籍することを決めたことだという。

「フィジカル面では、自分の食事習慣を変える決断をしたことで大きな前進ができたと感じている。このチームに移籍するというのがベストな決断で、食事を変えるというのが2番目にベストな決断だったと思う。変えたのはシンガポールGPからで、それ以前もすでに優れたドライバーではあったと思うけど(苦笑)、ヴィーガンに変わってからはさらに自分の身体能力を高め、引き出すことができるようになったと感じているんだ」

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