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インディ500勝者の佐藤琢磨に異常事態。
移籍先チームの戦闘力は?

  • 天野雅彦●文 text by Masahiko Jack Amano 松本浩明●写真 photo by Hiroaki Matsumoto

 2017年シーズン、アンドレッティ・オートスポート(AAS)入りした佐藤琢磨は、世界最大のレース、インディアナポリス(インディ)500で優勝した。ところがそのAASを1シーズン限りで離れ、2018年シーズンからはレイホール・レターマン・ラニガン・レーシング(RLL)で走ることとなった。

来季はレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングで走る佐藤琢磨来季はレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングで走る佐藤琢磨 はっきり言って、インディ500ウィナーのそのシーズン限りでの移籍は異常事態である。なぜそんなことになったのかといえば、AASが2018年シーズンに向けて、エンジンをホンダからシボレーにスイッチする動きを見せたからだ。

 チームオーナーのマイケル・アンドレッティはシボレーとの交渉の事実を認めた。AASがシボレーエンジンになると、ホンダ契約ドライバーである琢磨はシボレーチームでは走れないので、来年走るホンダチームを探さねばならない状況に追い込まれた。そして、昨年も琢磨陣営がチーム入りを検討していたRLLとの交渉がいち早くまとまったというわけだ。

 その後、AASはホンダとの再契約が決定。マイケルは琢磨にチーム残留を求めたが、時すでに遅し。マイケルはあちこちのメディアで怒りをぶちまけたものの、自ら蒔いた種と言っていい。マイケルがシボレーへの変更を検討しなければ、琢磨は間違いなくAASに残っていただろう。

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