「なぜか今日は遅くない」と驚くアロンソ。
ホンダの次戦は? 来季は?

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

 スロットル全開率が75%を超える超高速サーキット。モンツァで行なわれる第13戦・イタリアGPは、非力なマクラーレン・ホンダにとってシーズンでもっとも厳しいレースになると思われていた。しかし彼らは、その予想を覆してみせた。

超高速サーキットのモンツァでホンダは悲観的な予想を裏切る走りをみせた超高速サーキットのモンツァでホンダは悲観的な予想を裏切る走りをみせた ドライの金曜フリー走行ではストフェル・バンドーン7位、フェルナンド・アロンソ8位。ウエットの予選ではバンドーンが10位、アロンソはグリッド降格ペナルティが決まっていたためQ3に進まないようスロットルを戻したが、トップ10に入る力は十分にあった。

「なぜだかわからないけど、今日はストレートが遅くない」

 金曜フリー走行でシンガポールGPに向けて『スペック3.7』の改良型パワーユニット(PU)を投入し、ペナルティを消化したアロンソは、クルマを降りてそう述べた。

「とてもポジティブな1日だったね。このサーキットではあまり多くを期待してはいなかったから、今日のパフォーマンスはちょっと予想外だった」

 ベルギーよりもさらに薄型のリアウイングを持ち込んだことと、スペック3以降のパワーユニットの進化が、モンツァでのこのパフォーマンスにつながった。前戦スパ・フランコルシャンでもバンドーンがQ1で10番手タイムを記録していた。

 ホンダの長谷川祐介F1総責任者はこう説明する。

1 / 6

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る