ペドロサ圧勝でホンダが1−2!ヤマハ優位の流れが一気に反転 (3ページ目)

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira
  • 竹内秀信●撮影 photo by Takeuchi Hidenobu

 昨年のペドロサは、これらの諸条件がすべてピンポイントといっていいほど悪い方向で絡み合ったために苦戦を強いられた、という感もある。自分自身が復調してきた理由、そして、開幕直後の2戦で低迷したホンダが第3戦(アメリカズGP)と第4戦で優勢を占めた理由について、ペドロサは以下のように説明する。

「バイクの理解が進んで長所を把握し、セットアップと制御がうまく噛み合うようになってきた。このバイクにあった乗り方もわかるようになってきたし、過去のミスや欠点からも学習できて、いい方向性を引き伸ばせている」

 また、マルケスはここ数戦の流れと今後の展開について「アルゼンチン(第2戦)ではヤマハが無敵に見えたけど、今回は正反対の結果になった。次ではまた正反対の流れになるかもしれない。シーズンは長いから、ライバル勢には十分に注意を払わなきゃいけない」と簡潔に述べたが、その言葉が示すとおり、第4戦を終えてポイントランキングは、首位のバレンティーノ・ロッシからマーベリック・ビニャーレス(ともにモビスター・ヤマハ MotoGP)、マルケス、ペドロサの4名が10点以内に接近している。

 さらには、5番手にドゥカティのアンドレア・ドヴィツィオーゾが控え、序盤3戦でドゥカティへの対応に大苦戦を強いられているかに見えたホルヘ・ロレンソも、今回のレースで3位に入って存在感を大きくアピールする結果になった。

「本格的なシーズンのスタートはヨーロピアンラウンドから」といわれる所以(ゆえん)である。

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