序盤戦で見えたF1ホンダの悲しすぎる現実。勝負は夏休みまで我慢 (2ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

 3戦目の予選まで1263kmを走行して壊れたものもあれば、バーレーンの土曜から投入した新品がわずか135kmで壊れたこともある。中国GPから投入したバンドーンの2基目のMGU-Hは、バーレーンにきてわずか43km走ったところでトラブルが発生しているが(総走行距離573km)、日曜から下ろしたアロンソの2基目は308kmを走行しても問題は起きていない。

 気温も金曜FP-1(フリー走行1回目)は36度だったが、決勝は24度。熱が原因ということも考えにくい。バンドーンの3基目に至っては、土曜にわずか54km走っただけで翌日のスターティンググリッドに向かう低速走行のレコノサンスラップで問題が発生しており、激しい負荷がかかる状況で壊れたわけでもない。

 今まで大丈夫だったものがバーレーンにきて突然壊れたという以外、何の一貫性も脈絡もないのだ。壊れたパワーユニットは月曜の朝と火曜の朝に相次いでHRD Sakuraに届き、内部を開封すると同時にオイルラインなどの分析による原因究明が急がれている。

 2日後に始まったバーレーン合同テストに向けてハードウェア的な対策を取ることはできず、依然として同じ問題に悩まされている。しかし、「次戦ロシアGPまでには絶対に対策を取る」と長谷川総責任者は強い言葉で断言した。

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