レクサス優位予想の今季スーパーGT。日産、ホンダの反撃はあるか (3ページ目)

  • 吉田知弘●取材・文 text by Yoshita Tomohiro
  • 吉田成信●撮影 photo by Yoshida Shigenobu

 スーパーGTの場合、各メーカーやチームごとでさまざまなテストプログラムをこなしているため、一概にラップタイムだけで判断することはできない。だが、ここまでの流れを見ると、レクサスが頭ひとつ抜け出ていることは明白だろう。実際に富士のテストでも、セッション序盤の段階からトップにはレクサスのマシンが常につけているという状況が見られた。展開次第では、開幕戦の岡山ではレクサス同士がトップ争いを演じそうだ。

 岡山国際サーキットでの開幕戦を振り返ると、過去5年のうちレクサス勢が3勝と相性もいい。さらにレクサス勢各チームのラインナップを見ても、誰が優勝してもおかしくないメンバーばかりだ。そのなかでも注目が集まっているのは、昨年チャンピオンを勝ち取ったヘイキ・コバライネン/平手晃平組の「DENSO KOBELCO SARD LC500」だろう。

 昨年はシーズン初めに元F1ドライバーのコバライネンを中心とした体制に変更したことがうまく機能し、優勝1回、2位表彰台が3回、そしてポールポジション2回と、シーズンを通して安定した強さを発揮。チームに念願の初タイトルをもたらした。今季開幕に向けての仕上がりも上々で、テストでも好タイムを連発している。

 参戦3年目となるコバライネンは、「昨年よりずっと自信を持ってシーズンを迎えることができる」とコメント。平手は新マシンのパフォーマンスに自信を見せており、「昨年までと比べてダウンフォースが25%削減されていますが、それをあまり感じさせないようなマシンの出来になっています。開幕しないとライバルとの位置関係はわかりませんが、すごくいいクルマに仕上がっていますね」と、開幕前の早い時期から手応えを感じている。

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