小林可夢偉、スーパーフォーミュラ新チームとル・マン制覇の野望を語る (2ページ目)

  • 米家峰起●取材・文・写真 text & photo by Yoneya Mineoki

「メリットはやっぱり心機一転でやれるっていうことと、今まで何が悪かったのかっていうことの確認もできるし、これまでとは違うエンジニアと組むことになって、どうやってクルマを作っていくのかっていう新しい経験をすることで、自分の引き出しも増えるだろうと思うし。デメリットもあるかもしれないけど、それはやってみないとわかんないから」

 今まで何が悪かったのか――。それはおそらく、クルマが何らかの不具合を抱えていて、セッティングではどうすることもできない類(たぐい)のものだった。可夢偉は昨シーズン閉幕後に1度だけKCMGでテストドライブをして、その感触を強くしていた。

「クルマが変わるから(昨年のような原因不明の問題がなければ)楽になるとは思います。セッティングに関してはエンジニアの言われるがままにやって、僕は乗ることだけに集中して、『ドM』になろうかなって思ってます(苦笑)。まぁ、柔軟に対応しながらやっていこうと」

 4月の開幕までに残された準備期間は、それほど長くはない。実はスーパーフォーミュラの公式テストがWEC(世界耐久選手権)のテスト日程と重なっており、開幕までに可夢偉がテストできるのは1回だけになってしまいそうなのだ。

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