フェルスタッペン、オコン、バンドーン。F1にやってきた世代交代の波 (6ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

(7)マクラーレン・ホンダは表彰台に立つことができるのか?

 日本のファンとしては、マクラーレン・ホンダの優勝がいつ果たされるのかも、気になるところ。ただ、現実的に考えて、車体とパワーユニットの両面でブレイクスルーが果たせなければ、いきなりトップに駆け上がることは難しいだろう。

 マクラーレンの車体開発方針を鑑(かんが)みれば、エイドリアン・ニューウェイ(レッドブル)のような独創的なアイディアが形になる可能性は低く、レギュレーション大幅変更の年だからといって、ずば抜けたマシンが生み出されることはなさそうだ。ホンダの長谷川祐介F1総責任者も「マクラーレンはよくも悪くも堅実ですから、大きく外すということはないと思っていますけど、思ったよりよくなっちゃったということもないかと思います」と語っている。

 一方でホンダのパワーユニットも、いきなりメルセデスAMGを超えてトップに躍り出ることは容易ではない。トークン制による開発規制が撤廃されるとはいえ、昨年は4メーカーで唯一、出力向上に不可欠とされるセミHCCI(予混合圧縮着火)技術を実戦投入できていない。

 そもそも、メルセデスAMG、フェラーリ、レッドブルという3強チームの速さが揺るがないかぎり、表彰台を獲得することすら並大抵のことではないのだ。

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