小林可夢偉、今季の抱負。クルマと私生活、両方でいい「彼女」を探す (5ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

 昨年末にはF1のタイトルを獲得したニコ・ロズベルグが引退を表明し、突如空席となったメルセデスAMGのシートを巡ってさまざまな憶測が飛び交った。チームが出した求人広告に対し、可夢偉は「僕は空いてます! 言うこと聞きます!」と自身のSNSで履歴書を見せ、多くのファンから賛同の声を受けた。

「そら行くよ! 絶対行くでしょ。シートが空いてるんやったら、1年だけでも全然乗りますよ! メルセデスAMGですからね。スーパーフォーミュラとメルセデスAMGのどっちがいいかって言われたら、そりゃ誰だってメルセデスAMGのほうがいいって言うでしょ? テストだけでもやらしてくれないですかね......」

 今もF1を完全にあきらめたわけではない。十何億円も持ち込んで下位チームのシートを手に入れ、わざわざ苦労しにいくようなことはしたくないが、コンペティティブなマシンに乗れるチャンスがあるなら、乗ってみたい。レーシングドライバーの純粋な気持ちとして、今でもその思いはある。

「レッドブルでも行くし、フェラーリでも全然行く。そりゃ、速いマシンには乗ってみたいですよ」

 周知のとおり、メルセデスAMGはバルテリ・ボッタスを候補に絞り込み、目下最終交渉を進めている。もちろん可夢偉自身も、速さや経験といったことだけではないさまざまな条件を踏まえたうえで、自分に白羽の矢が立つ可能性がないことはわかっていた。

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