ホンダF1総責任者「いい加減にしろ!と言われる前になんとかしたい」 (6ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

 2016年はメルセデスAMGだけが飛び抜け過ぎていて、予選(グリッド)でどこにいたって決勝はワンツーフィニッシュという状況でした。フェラーリやレッドブルも普通に走っていれば他に食われることはなくて、3強チームだけが大きく先行していました。その状況はなんとか打開しないと、つまらないですよね(苦笑)。

 ただ、そこの差は縮まると思いますし、3強チームであってもひとつ失敗をすれば、挽回することはそう簡単ではないというくらいの差にはしていかないといけないと思っています。こればかりはフタを開けてみなければわかりませんし、2017年は例年以上に予想が難しいですよね」

―― ファンの人たちとしても、第2期の時のような圧倒的な速さと強さで、『ホンダってやっぱりすごいよね』っていうのを見たいんだと思うんですよね。

「はい、僕もそう思いますし、それをお見せしたいと思っています。でも、第2期のときだってF1でいきなり勝ったわけではなくて、F2から始めてすごく時間をかけて積み重ねていったんですね。他社に対して圧倒的な準備期間があったんです。

 逆に今の我々はまだ、『これなら絶対に負けないよね』と言える段階ではない。『勝つのはたまたま勝つことはあっても、負けるには負ける理由がある』ってよく言うんですけど、その負ける理由を潰していかなければならないし、PUも車体もまだまだ負ける理由はいっぱいあるんです(苦笑)。その負ける理由が全部なくなれば勝てますよ」

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