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今季のF1ホンダを再検証。
開発目標が低すぎてライバルに追いつけず (4ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

苦悩のシーズンとなった長谷川祐介ホンダF1総責任者苦悩のシーズンとなった長谷川祐介ホンダF1総責任者「ここ数戦に比べると割といい仕上がりでしたし、パフォーマンスとしては、今の我々に望めるなかでいいレベルにいたと思います。特に波乱もないなかで堅調なレースをしましたけど、フォースインディア勢には届かず、ウイリアムズといい勝負をしたというところで、ほぼ実力を表したレースでした。今シーズンの我々のパフォーマンスを象徴するようなレースだったと思います」(長谷川総責任者)

 ホンダとしては、所期の開発目標はおおむね達成できたという。

 シーズン前半戦はライバルメーカーに後れを取ったが、カナダGPでターボ周りを改良してMGU-Hからのディプロイメント(エネルギー回生)を大幅に進化させた。イギリスGPで吸気系、ベルギーGPで燃焼系を改良し、ICEもスペック3へと進化するころにはパワーの差もそれほど大きくないところまで縮め、燃費の厳しさも解消できた。

 それでも、このポジションにとどまってしまったのは、そもそもの開発目標設定値が低すぎたからだ。言い換えれば、ライバルチームの"伸びしろ"を読み誤っていたのだ。もちろん、車体とパワーユニットはすべてが一体のパッケージとなって初めて評価されるべきものであり、その両面において見通しが甘かったと言わざるを得ない。

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