弱小チームにもテキサス魂あり。佐藤琢磨がインディ後半戦に手応え

  • 天野雅彦●文 text by Masahiko Jack Amano  松本浩明●写真 photo by Hiroaki Matsumoto

ロード・アメリカでは17位だったものの、マシンに手応えを得た佐藤琢磨ロード・アメリカでは17位だったものの、マシンに手応えを得た佐藤琢磨 テキサス州ダラス郊外でのインディカー・シリーズ第9戦が終わった後、AJ・フォイト・レーシングは第10戦が行なわれるウィスコンシン州のロード・アメリカにテストのための遠征を行なう予定にしていた。ところが、雨のためにレースが日曜日にズレ込んだことでスケジュールが一気にタイトになった(結局、第9戦は71周で中段。8月27日に続きを行なう)。

 当初の計画では、第9戦が土曜の夜に終了したら、約250マイル(約400キロ)南のファクトリーがあるヒューストンに戻り、マシンをロードコース用にコンバート。そこからトレーラーで1200マイル以上を走って(ドライバー2名起用、休みなしで2日弱)、クルーは空路+レンタカーでミルウォーキーのさらに北にあるサーキットに入ることになっていた。そして、テストを1日行なったらヒューストンにトンボ返り。マシンのメンテナンスを行なって、レースのためにロード・アメリカに再び向う......というものだった。

 それが、テキサスでの第9戦が悪天候のため順延になって1日が失われたことにより、フォイト・チームはテスト行きを断念せねばならなくなった。その理由は、時間と人手の不足だ。

「他のチームはほぼ全部来ていた」「グレアム・レイホールは120周も走った」......と、AJ・フォイト・レーシングの佐藤琢磨はテストに参加できなかったことを悔しがっていた。

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