大丈夫かマクラーレン・ホンダ?挙動は不安定、パーツも届かず (2ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki  photo by Honda Racing

 正確な比較はまだできないが、大きく改善してきたルノーは900馬力、メルセデスAMGのパワーユニットに至っては1000馬力を超えているのではないか、という噂もある。

 ホンダもそれは認識しているが、「まずは信頼性。どんなトラブルであれ、止まってしまったらレースに参加する資格がない」と、長谷川総責任者は言う。まずはスタートラインに立ち、そこから再スタートすることこそが、2016年のマクラーレン・ホンダに課せられた使命だからだ。

 一方で、開幕戦以降に向けた開発も進んでおり、まだ伸びしろはありそうだ。

 ただし、スーパーソフトやウルトラソフトといった柔らかいタイヤを履いてもラップタイムが伸びず、連日トップからは1.8~2.0秒ほど遅いタイムしか記録できていない。3番手タイムを記録した初日も、トップとの差はやはり1.713秒もあった。

 テストはあくまでテストでしかないとはいえ、その内容を分析すれば、ある程度の戦力は見えてくる。

「あまり欲張ってもしょうがないので、ステップ・バイ・ステップで進むという意味では、現状に十分満足しなければいけないと思いますけど、やっぱりだんだん欲が出てきますからね。少なくとも我々が目標としている、『コンスタントにQ3(※)進出』というターゲットが達成できるかどうかというと、今日のパフォーマンスでは正直ちょっと厳しくなってきたかな、という感じもしますしね」

※予選はQ1~Q3まであり、出走台数が20台の場合、Q2に残るのは上位15台、Q3は上位10台。

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