2015.06.02

【エアレース】室屋義秀、第3戦で10位もトップ争いへ視界良好

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki

 2日間で12万人が熱狂したレッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップが千葉で開催されてからわずか2週間。戦いの舞台はクロアチア・ロヴィニに移され、5月30、31日の両日、2015年シーズンの第3戦が開かれた。

 結果から言えば、日本人パイロットの室屋義秀はラウンド・オブ・14で敗退し、最終順位は10位。これまでの3戦では最低成績に終わった。

 表彰式が終わり、それぞれのハンガー(格納庫)で撤収の準備が進められている傍(かたわ)らで、室屋は「うーん」という唸り声を少し長めに発した後、彼にしては珍しい言葉を口にした。

「ちょっと残念」
エアレース第3戦はクロアチアのロヴィニで開催され、室屋義秀は10位(c)red bull あくまでも長期的な視野に立ち、「年間を通じて勝てるチーム体制づくり」を目標に置く室屋は、レースごとの結果に一喜一憂することがあまりない。にもかかわらず、今回ばかりは自身のフライトからすでに2時間以上が経過してもなお、悔しさが収まっていない様子だった。

 無理もない。今回の第3戦は、予選2日前の28日から計4回行なわれたトレーニングセッション以来ずっと、室屋の調子のよさは明らかだったからだ。

 4回のトレーニングセッションで出したタイムの順位は8、3、1、2位と、常に上位につけていた。前戦の千葉ではラウンド・オブ・8で敗れたとはいえ、コースレコードを記録したインパクトは強く、第3戦での室屋は優勝候補の一角と目されるまでになっていた。

 30日の予選でも好調ぶりを維持していた。7番目に飛んだ室屋はその時点でトップのタイムを記録。最終14番目に飛んだポール・ボノム(イギリス/第2戦で優勝)に0.039秒差でかわされたものの、予選2位は開幕戦の予選3位を更新する自己最高順位だった。