小林可夢偉が語る「F1と日本のスーパーフォーミュラの違い」 (4ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

「適応しないといけないですよね。どのくらい時間がかかるのかまったく分からないですけど。シーズン序盤が苦しいかどうかもまだ分からない。開幕して走ってみたら意外といけるかもしれないですし」

 もちろん、下位に沈むつもりなど毛頭ない。ともにマシンづくりを進めてきたチームルマンと山田健二エンジニアは、日本のモータースポーツ界において定評のある面々だ。

「ボロッボロになるようなことはないんじゃないかな。あとは、いかに予選一発のタイムをしっかり出せるか。予選に関して、このクルマは感覚というか勘というか、そういうものに頼らなきゃいけない部分もありますが、予選で前に行ければ、あとは決勝でなんとかという感じですね」

 可夢偉に、4月18日・19日に迫った鈴鹿での開幕ラウンドの目標を尋ねると、「表彰台に行けたらラッキーかな、くらいの感じ」と控え目に答えた。ファンは開幕戦から独走勝利を期待している。そう投げかけると、可夢偉は言った。

「いやいやいや(笑)、ハマればいいけど、それまでがなかなか大変やから。もし開幕戦でいいレース展開になったとしても、それはうまくハマっただけであって、毎回っていうことは絶対にないと思います。良いときもあるけど悪いときもある。うまくハマればいいけど、ハマらないときの落ち幅は大きいんです。それに、日本のサーキットを知らないんで、常に最高のパフォーマンスを発揮することは、現状では難しいやろなとも思う」

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