NHKマイルC、今度こそメジャーエンブレムが得意の舞台で巻き返す

  • 平出貴昭(サラブレッド血統センター)●文 text by Hiraide Takaaki  photo by AFLO

 今週5月8日(日)は、東京競馬場で3歳マイル王を決めるGI NHKマイルC(芝1600m)が行なわれる。クラシック桜花賞、皐月賞出走組とマイル戦線を進んできた組が激突する興味深い一戦で、GI日本ダービーにもつながる可能性があることからも要注目のレースだ。

桜花賞は4着に敗れたメジャーエンブレム。NHKマイルCで復権を期す桜花賞は4着に敗れたメジャーエンブレム。NHKマイルCで復権を期す

 今年の出走馬で最大の注目馬は、昨年の2歳女王メジャーエンブレム(牝3歳、美浦・田村康仁厩舎)だろう。今回と同じコースで行われたGIIIクイーンC(2月13日)を1分32秒5という破格のタイムで5馬身差の圧勝。GI桜花賞(4月10日/阪神・芝1600m)では単勝1.5倍の圧倒的人気に推されたが、道中は7番手からと普段の競馬ができず、4着に終わっている。ただ、GI桜花賞は行きっぷりが悪く、状態も本調子ではなかったのだろう。1000m通過は59秒1とそれほど速いペースではなく、GIIIクイーンCを1000m通過57秒8のラップで逃げ切っていただけに、ふつうの状態なら楽にハナを奪っていたはずだ。さらに、控えての瞬発力勝負では敵わないこともわかったので、今回は逃げる形になるだろう。万全の状態でその形ができれば、恥ずかしい競馬はしないはずだ。

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