【競馬】「3歳牡馬ランキング」1位~3位の顔触れは? クラシック最有力候補の強みと課題
3歳牡馬ランキング(後編)
GIホープフルSを制して2歳王者となったクロワデュノール photo by Sankei Visualこの記事に関連する写真を見る
3歳牡馬クラシックの、GI皐月賞(4月20日/中山・芝2000m)、GI日本ダービー(6月1日/東京・芝2400m)へと向かう争いがいよいよ大詰めを迎えている。大一番への出走権をかけた注目のステップレースがこれから毎週のように行なわれていく。
そうした状況を前にして、現時点での3歳牡馬の『Sportiva オリジナル番付(※)』を発表したい。
※『Sportivaオリジナル番付』とは、デイリー馬三郎の吉田順一記者、日刊スポーツの木南友輔記者、JRAのホームページでも重賞データ分析を寄稿する競馬評論家の伊吹雅也氏、フリーライターの土屋真光氏、Sportiva編集部競馬班の5者それぞれが、今春のクラシックを目指す3歳牡馬の、現時点における実力・能力を分析しランクづけ。さらに、そのランキングの1位を5点、2位を4点、3位を3点、4位を2点、5位を1点として、総合ポイントを集計したもの。
3位に入ったのは、前回5位のサトノシャイニング(牡3歳/父キズナ)。GII東京スポーツ杯2歳S(11月16日/東京・芝1800m)でクロワデュノール(牡3歳/父キタサンブラック)と競り合いを演じたあと、GIIIきさらぎ賞(2月9日/京都・芝1800m)を完勝して評価を上げた。
吉田順一氏(デイリー馬三郎)
「2戦目の東スポ杯2歳Sでは大外枠発走から先手を奪うと、道中は頭を上げて力んでしまっていましたが、それでも最後までクロワデュノールに食らいついて2着と好走しました。まだまだトモに甘さがあり、それを考慮してのローテーションで、2歳時のGⅠ戦をパスしたことは英断と言っていいでしょう。
3戦目のきさらぎ賞では、前走を踏まえて前半はソロッと出して折り合いに専念。前後半の4ハロン46秒1―48秒3のハイペースだったこともあり、中団から外を回って一枚上の脚力を発揮して突き抜けました。流れが向いたのは事実ですが、世代トップクラスの能力を示したと思います。
まだ馬体や気性面から成長の余地を残しており、皐月賞からダービーまでにもうひと成長あれば、クロワデュノールとの差は多少縮まるのではないでしょうか」
2位には、前回と同じくエリキング(牡3歳/父キズナ)が入った。GIII京都2歳S(11月23日/京都・芝2000m)後に負傷したものの、皐月賞には間に合う見込みだ。
木南友輔氏(日刊スポーツ)
「京都2歳Sを勝ったあと、骨折が判明。皐月賞には直行で向かうことになりました。実戦からは離れていますが、2戦連続で負かしたジョバンニ(牡3歳/父エピファネイア)が、のちのGIホープフルS(12月28日/中山・芝2000m)で2着。世代上位の力があることが証明されました。春にどんな馬体で出てくるのかが楽しみです」
土屋真光氏(フリーライター)
「2戦連続で完封したジョバンニが、ホープフルSでクロワデュノールから2馬身差の2着。となると、この馬も出走していたなら、クロワデュノールと好勝負を演じていたのではないでしょうか。
骨折からのぶっつけ本番というのはマイナスですが、母ヤングスターはオーストラリアの中距離路線で活躍。曾祖母のユーザーフレンドリーは英愛のオークスなどGI5勝。その血統から、皐月賞が不発でもダービーまで楽しめそうです」
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