金鯱賞は1番人気の信頼度が絶大も波乱含み 穴党記者推奨の伏兵2頭が今年も高配当を運んでくるか (2ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu

 古馬になってからは初の重賞出走となるが、ここまで戦ってきた相手から「即通用の余地はある」と奥田記者は踏んでいる。

「昇級初戦でいきなり古馬重賞に挑戦することになりますが、3戦連続2着となった3勝クラスのレースでは、骨っぽいメンバーを相手に差のない競馬をしてきました。4走前の西宮S(9月30日/阪神・芝2000m)の勝ち馬は、のちにGIII中山金杯(1月6日/中山・芝2000m)を勝ったリカンカブール。3走前の修学院S(11月11日/京都・芝2000m)の1着馬は、次走でGIII愛知杯(1月13日/小倉・芝2000m)を制したミッキーゴージャスです。

 それだけに、管理する池添学調教師も初タイトル奪取へ、色気を見せています。

『3勝クラスでも力は示せていますし、スタートが上手でラクに好位につけられる馬。跳びが大きく、抑え込むよりは自分のリズムで運んだほうがいいと思っています。

 今回は頭数も多くなく、競馬はしやすいでしょう。ハナに行きそうな馬も見当たらないので、行ってもいいかなと思っています。人気馬同士が後ろでけん制し合う展開になれば、開幕週でもありますし、(勝ち負けを)期待しています』

 そんな池添調教師の思惑どおり、すんなり先手を奪えれば面白い存在。一発の可能性はますます膨らみます」

 奥田記者が注目するもう1頭は、ブレイヴロッカー(牡4歳)だ。

「昨秋に2勝クラス、3勝クラスを連勝してオープン入り。年明け、昇級初戦で重賞に初挑戦。GII京都記念(2月11日/京都・芝2200m)で強豪相手に6着と健闘しました。

 本田優調教師も、『1コーナーで(他馬と)接触して、内ラチに当たって折り合いを欠いたところがあった。直線でも他馬とぶつかる場面があったが、怯まずに最後まで走った。初の重賞にしてはよく頑張ったと思う』と評価しています。

 競馬では追われると頭を上げたり、『まだまだ幼い面は抜けきらない』と本田調教師は話していますが、『もう少し時間がかかるかなと思ったけど、1走、1走成長している。さらに集中力が増せば、もっと走れていいと思う』と、想像以上の成長スピードに手応えを得ています。

 今回で2度目の重賞挑戦。前走を糧にして、スムーズな競馬ができれば、上位争いに食い込んできても不思議ではありません」

 今年最初のGIフェブラリーS以降、重賞では波乱の連続で高額配当が続出している。今週もその流れは続くのか。ここに名前が挙がった2頭の大駆けに期待したい。

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