共同通信杯からクラシック戦線へと羽ばたくのは? 期待はスワーヴリチャード産駒の2頭

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki

 2月11日(日)、東京競馬場で3歳馬によるGⅢ共同通信杯(芝1800m)が行なわれる。

 このレースは3歳クラシックと関連性の高いレースで、2021年の勝ち馬エフフォーリアと2022年の2着馬ジオグリフは続くGⅠ皐月賞(中山・芝2000m)を制覇。また、2021年の3着馬シャフリヤールはGⅠ日本ダービー(東京・芝2400m)を制覇と、勝ち負けに限らず大成する馬が多い。勝ち馬だけでなく、敗れた馬の内容もよく見ておくべきレースだ。

昨年9月、中山・芝1600mの新馬戦を勝利したショーマンフリート昨年9月、中山・芝1600mの新馬戦を勝利したショーマンフリートこの記事に関連する写真を見る レースを血統的視点から占っていこう。過去の好走馬の血統を見ると、注目すべきはハーツクライの血だ。共同通信杯にはこれまでに直仔9頭が出走していて、2017年のスワーヴリチャード、2022年のダノンベルーガで2勝しているほか、2着1回、3着1回で勝率22.2%、連対率33.3%という好成績。さらに母の父としても、2021年にエフフォーリアが勝利している。

 ハーツクライ産駒はドウデュースとワンアンドオンリーが日本ダービー、ヌーヴォレコルトがGⅠオークス(東京・芝2400m)、シュヴァルグランとスワーヴリチャードがGⅠジャパンC(東京・芝2400m)を勝利するなど、東京コースでの快走が多いが、共同通信杯でも同様の傾向が見られる。

 今年はハーツクライ産駒の登録はないが、後継種牡馬スワーヴリチャード産駒が2頭出走を予定している。前述のように、スワーヴリチャードはこのレースの勝ち馬であり、日本ダービーで2着、ジャパンCを勝利と、東京コースの適性は非常に高い。

 初年度産駒は現3歳で、昨年は新種牡馬チャンピオンとなった。GⅠホープフルS(中山・芝2000m)勝ち馬のレガレイラのほか、東京コースではコラソンビートがGⅡ京王杯2歳S(東京・芝1400m)、アーバンシックが百日草特別(東京・芝2000m)を勝つなど東京コースでも好成績を残している。また、1800mの距離も得意条件で、芝の全21勝中最多の9勝が1800m。コースも、東京で最多の6勝を挙げており、東京・芝1800mは合う条件だ。

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