竹俣紅アナが選んだ上半期のGIベストレースと「競馬の見方が変わった」印象深い一戦 (3ページ目)

  • スエイシナオヨシ●撮影 photo by Sueishi Naoyoshi

 ただ、競馬を始めたばかりの私にとって衝撃的だったレースは、天皇賞・春と日本ダービー、特にダービーです。

 スタート直後にドゥラエレーデが落馬。それだけでも驚きで、坂井瑠星騎手が無事なのかどうか、その様子がわからないままレースは続き、ようやくドゥラエレーデを除く全17頭が走りきり、レースが終わったと思ったら、最後にゴールしたスキルヴィングが直後に倒れ込んでしまって......(編集部注:レース後、JRAから競走中に急性心不全を発症し死亡したとの発表があった)。

 私はいつも、番組が終わるとインスタグラムを更新しているのですが、この日ばかりはどう気持ちを言葉に表せばいいのかわかりませんでした。

 私にとっては、初めて経験する日本ダービー。レース当日の東京競馬場は明らかに今までとは異なる華やかな雰囲気が感じられ、背筋が伸びるような緊張感と、「これが競馬の祭典なのか」という高揚感を覚えました。勝ったタスティエーラにはもちろん大きな拍手を送ります。

 でも、そういう舞台だからといって、スキルヴィングのアクシデントをなかったことにするのはあり得ない。夜になってもいろいろと考えてしまい、なかなか寝つけませんでした。

 それまでの私は、すべての馬が無事に走りきるのはふつうのことだと思って、競馬を見ていました。ですが、すべての馬、そしてすべての騎手が無事にレースを終えられるというのは、決してふつうのことではなく、本当にすごいことなんだ。応援している馬が何着であろうと、何事もなくゴールしてくれることが一番なんだ。そんなことを実感させられたのが、この日のレースでした。

 以来、私は競馬を見る目が変わり、すべての馬が無事にゴールしてくれることを祈ってレースを見るようになりました。

 その意味において、日本ダービーもまた、私にとってはとても印象深いレースでした。

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竹俣 紅(たけまた・べに)
1998年6月27日生まれ。東京都出身。2021年フジテレビ入社。
趣味:おいしいおそば屋さん巡り ウォーキング ガチャピン
モットー:元気に、地道に、前向きに

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