竹俣紅アナが選んだ上半期のGIベストレースと「競馬の見方が変わった」印象深い一戦 (2ページ目)

  • スエイシナオヨシ●撮影 photo by Sueishi Naoyoshi

 夏といえば何か? 今までは答えるのに困っていましたが、今はスパッと答えられます。

「夏競馬です!」

 予想が難解な夏競馬。小回りの福島コースに適性があるかどうか考えても、そもそも福島コースを走ったことのない馬が多かったり、先行有利のレースだとはわかっても、どの馬がそのレースでいざ先行するかがわからなかったりと、難しいことだらけ。だからこそ、この難関を超えられたらとワクワクします。

この記事に関連する写真を見る さて、夏競馬の前のお話。GIシーズン真っ只中に『みんなのKEIBA』のMCに就いた私は、出演初回の大阪杯から6月25日の宝塚記念まで、GⅠの迫力を感じ続けました。

 宝塚記念で、私がデータ消去法から本命候補として絞り込んだのは、アスクビクターモア、イクイノックス、スルーセブンシーズの3頭。そこからデータ上もっともこのレースに適性があると考えたアスクビクターモアを本命予想としたわけですが、残念ながら11着に終わりました。

 その一方で、最後に消したイクイノックスとスルーセブンシーズが1、2着。これには、大方の予想は正しかったといううれしさもあり、最後の見極めがうまくいかなかったという反省もあります。

 10番人気ながら2着に入ったスルーセブンシーズの鞍上は、池添謙一騎手。"グランプリ男"と言われるほど、宝塚記念で勝率の高いジョッキーです。だとすれば、私の予想データに騎手の要素が入っていれば、最後のひと押しとなるプラスデータとなり、本命にできたかもしれません。

 この宝塚記念を機に、そのレース・そのコースでの騎手の方のデータも予想の時の考慮に含めるようになりました。ひとつひとつ、予想の仕方を工夫しているところです。

 私が『みんなのKEIBA』のMCとなって以来、平地GIは10レースが行なわれましたが、数々の名勝負のなかから、個人的なベストレースをあえて選ぶとすれば、やはりNHKマイルカップ。番組内で本命に予想したシャンパンカラーが勝ってくれた、本当に思い出深いレースです。

 それまでは一頭一頭の馬への思い入れはそれほどなく、あくまでも過去のデータから取捨選択していたのですが、こうやって自分の予想どおりに走ってくれると、これからもシャンパンカラーのことをずっと応援したくなりますね。

「これからどう成長していくんだろう?」とか、「また秋に出てくるのが楽しみだな」とか、すっかり気になる存在になってしまいました。

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