スプリングSは過去に激走を遂げた3頭のパターンに酷似する伏兵3頭がアツい (2ページ目)

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 同馬は新馬戦を勝ち上がると、2戦目のGIII新潟2歳S(8月28日/新潟・芝1600m)で3着と健闘。続くオープン特別の芙蓉S(10月1日/中山・芝2000m)を快勝した。

 しかしその後、GⅠホープフルS(12月28日/中山・芝2000m)では9着、GIII京成杯(1月15日/中山・芝2000m)でも7着と連敗を喫した。これらの結果から、ここでも上位人気を争うことはないだろうが、オープン特別を勝ちきった実力があるのは確か。例に挙げたプラチナヴォイスがそうであったように、"トライアル最終便"で巻き返しを図っても不思議ではない。

 次に目を向けたいのは、前走で500万下特別(現1勝クラス)を勝っていながら、それまでのレース、すなわち新馬勝ちしたあとの重賞やオープン特別で勝ちきれずに評価の上がらなかった馬だ。こちらは、冒頭でも触れたエメラルファイトのパターンである。

 今回、このタイプに近いのはジョウショーホープ(牡3歳)だ。

 同馬は新馬勝ちを決めたあと、2戦目からはオープン特別や重賞に立て続けに挑むも、勝ち星を得るまでには至らなかった。そこで、前走は自己条件となる1勝クラスのひいらぎ賞(12月17日/中山・芝1600m)に出走。鮮やかな勝利を飾った。

 それでも、それ以前のオープン特別や重賞の結果から、その評価が急上昇するとは考えづらい。ここでも伏兵扱いのままだろうが、オープン特別のクローバー賞(8月21日/札幌・芝1500m)や、GIII札幌2歳S(9月3日/札幌・芝1800m)では、3着、4着と善戦している。

 過去例で挙げたエメラルファイトも、札幌2歳Sで4着、オープン特別のアイビーS(東京・芝1800m)で3着といった奮闘歴があった。そして、前走で1勝クラスを勝ちきった追い風に乗って、念願の重賞制覇を遂げた。

 同様にジョウショーホープも、2勝目を手にして勢いづいている今、これまでは越えられなかった壁を突破できるかもしれない。

 最後に取り上げたいのは、新馬、500万下と連勝してきていながら、人気の中心にならなかった馬だ。これは、2015年に5番人気で勝利したキタサンブラックのパターンである。

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