京都記念は人気のダービー馬と同世代の伏兵2頭に注意。阪神・芝2200mというタフな舞台で逆転を狙う (2ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 GII日経新春杯(1月15日/中京・芝2200m)でハナをきったアフリカンゴールド(せん8歳)、番手につけてレースを運んだキングオブドラゴン(牡6歳)、そして年明け初戦となるユニコーンライオン(牡7歳)らの出方がカギとなりますが、いずれにしても適度に上がりがかかる展開になりそう。そうしたなか、自在性と機動力があれば、優位に運べるのではないでしょうか」

 そこで、吉田記者は"自在性と機動力"を重視して、今年のレースで激走が期待できそうな馬を2頭ピックアップした。

京都記念で「2強」を脅かす存在として期待されるキラーアビリティ京都記念で「2強」を脅かす存在として期待されるキラーアビリティこの記事に関連する写真を見る「1頭目は、キラーアビリティ(牡4歳)です。ドウデュース、エフフォーリアに次ぐ人気となるかもしれませんが、1着固定で勝負すれば、馬券的な妙味はあると思います。馬体重470kg前後のディープインパクト産駒ですが、立ち爪+破折気味で短めのつなぎや走法から、直線の短いコースで機動力と自在性を生かせるタイプです。

 前走のGIII中日新聞杯(1着。12月10日/中京・芝2000m)では内目をうまく回って脚をタメ、直線では狭いところを割ってきて一瞬の脚を生かしましたが、2歳時にGIホープフルS(中山・芝2000m)を制した時のように、コーナーで脚を使って短い直線で伸びきれるよさも持ち合わせています。とすれば、阪神内回りの芝2200mという舞台も、同馬のパフォーマンスを存分に発揮できるコースと見ていいでしょう」

 これまでに挙げた3勝はすべて芝2000m戦。それ以上の距離では結果を出せていないが、その点についても吉田記者は「不安はない」という。

「年齢とともに『マイル~2000mの馬』といったイメージになっていますが、開幕週で時計が出る馬場であれば、1ハロンの距離延長は問題ないでしょう。馬体や攻め気配から、状態も高いレベルで安定。斤量56kgで、鞍上が絶好調のバウルジャン・ムルザバエフ騎手なら、勝ち負け必至と踏んでいます」

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