京都記念は人気のダービー馬と同世代の伏兵2頭に注意。阪神・芝2200mというタフな舞台で逆転を狙う (3ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 吉田記者が推奨するもう1頭は、人気の盲点になりそうな4歳馬だ。

「キラーアビリティをピックアップしたことを思えば、同馬が勝った中日新聞杯でゴール前まで先頭をキープしていた2着マテンロウレオ(牡4歳)も面白い存在だと見ています。

 馬体や骨格、トモ腰の完成度が年を重ねてよくなるハーツクライ産駒。3歳春は、GI皐月賞(中山・芝2000m)が12着、GI日本ダービー(東京・芝2400m)が13着と結果を出せませんでしたが、ひと夏を越してから確かな成長を見せています。先にも触れた中日新聞杯では、外からかぶされる格好になっても盛り返しているように、粘っこい脚が使える点が魅力です。

 5着に終わった前走のGIII中山金杯(1月5日/中山・芝2000m)は、最内枠発走で出遅れたことによって、直線まで踏み込めなかったことが敗因のひとつ。それでも、勝ち馬とはコンマ1秒差。最後まで馬群のなかで辛抱できる精神力は評価できます。

 また、前走では57.5kgの斤量を背負わされましたが、今回は56kg。タフな設定で我慢強さが要求される阪神・芝2200mという舞台も歓迎でしょうから、大駆けがあっても」

 重賞実績がありながら、斤量的にも恵まれた感のある4歳馬2頭。断然人気のGI馬でも取りこぼすことが多い一戦で、下剋上を演じてもおかしくない。

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