根岸Sは本気度高いスペシャリストが中心も、穴党記者が期待するのはGI級の底力を秘めた伏兵2頭の一発逆転 (2ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Sankei Visual

根岸Sでの一発が期待されるケンシンコウ根岸Sでの一発が期待されるケンシンコウこの記事に関連する写真を見る でも、一昨年の夏には福島のオープン特別・ジュライS(福島・ダート1700m)で、のちに地方交流GIの帝王賞(大井・ダート2000m)を制すメイショウハリオに5馬身差をつけて圧勝。昨夏のジュライSでも、その後にGIチャンピオンズC(中京・ダート1800m)で戴冠を遂げる2着ジュンライトボルトと半馬身差の3着と好走しています。

 また、昨年9月のオープン特別・ラジオ日本賞(中山・ダート1800m)では、暮れの地方交流GI東京大賞典(大井・ダート2000m)で栄冠を手にする3着ウシュバテソーロと同じような末脚を披露して、4着と追い込みました。

"走る時"のレースぶりからして、GIを勝つ馬たちにも負けないポテンシャルを持っていることは明らか。すべては、レースでそれを出せるかどうか。そういう意味では、今回初めてとなる1400m戦という条件がもしハマれば、このメンバー相手でも突き抜けておかしくないと思っています」

 木南記者が注目するもう1頭は、テイエムサウスダン(牡6歳)。昨年の覇者で、その後のフェブラリーSでも2着と奮闘している。

「連覇のかかるテイエムサウスダンですが、前走の地方交流GIJBCスプリント(11月3日/盛岡・ダート1200m)で7着と完敗。その結果を受けて、今回は人気を落としそうですが、同レースの敗因がはっきりしているので、押さえておきたい1頭です。

 JBCスプリントの時は、体調はよかったのですが、追走で苦しんでいました。レース後、同馬を管理する蛯名正義調教師も『今は、1200mは忙しいのかな』と振り返っていました。

 しかし今回は、トータル8勝を挙げている1400m戦。1週前には調教師自らが跨って、坂路でビシッと追われて状態も上々です。

 昨秋、美浦へ転厩してきて今回が3戦目。馬の迫力は以前と変わらずにすごいですし、ここは結果を出したいところではないでしょうか」

 人気の有力馬たちの実力は確かだが、ここに挙げた伏兵2頭の底力も相当なもの。ちょっとした状態の善し悪しや、レース展開によっては、逆転があっても不思議ではない。

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