菊花賞は初GⅠに挑むドゥラメンテ産駒に血統的魅力。「薔薇一族」と4代母で繋がる馬にも激走の気配が
10月23日、阪神競馬場で3歳馬によるGⅠ菊花賞(芝3000m)が行なわれる。
通常は京都で行なわれるが、京都競馬場改修工事の関係で昨年に続き阪神競馬場での開催。このレースを血統的視点から分析していきたい。
昨年の菊花賞でGⅠ初制覇を果たしたタイトルホルダーは、今年に入ってGⅠ天皇賞・春、GⅠ宝塚記念を勝利。仏GⅠ凱旋門賞は11着と敗れたものの、日本馬のエースとして堂々の走りを見せた。
父ドゥラメンテの産駒も実に好調で、春にはスターズオンアースがGⅠ桜花賞、GⅠオークスを勝利。その他にも、バーデンヴァイラーが地方交流GⅢマーキュリーCを勝利し、ドゥーラがGⅢ札幌2歳Sを勝つなど、あらゆるカテゴリーで活躍馬を送っている。
この菊花賞にも2頭がエントリー。中でも注目はドゥラドーレス(牡3歳、美浦・宮田敬介厩舎)だ。
今年1月のセントポーリア賞で圧勝したドゥラドーレスこの記事に関連する写真を見る 同馬は昨年11月の新馬戦(東京・芝1800m)、続くセントポーリア賞(東京・芝1800m)を連勝。新馬戦も強い競馬だったが、セントポーリア賞の内容が圧巻だった。道中は後方追走から直線では外を回り、残り200m付近から2着以下を突き放して3馬身差をつけた。
続くGⅢ毎日杯でも1番人気に推されたが、出遅れが響いて勝ち馬から0秒2差の3着と惜敗。続くホンコンJCTでも出遅れ、スローペースにハマって3着となった。しかし前走の藻岩山特別(札幌・芝2000m)は、やや出遅れ気味だったものの、直線では狭い隙間を割って差し切り、2馬身半差をつける完勝。確かな地力強化を感じさせる走りを見せている。
これまでは2000mまでしか経験がないが、出遅れ癖があるだけに、それをカバーしやすい長距離戦は向くはず。血統的にも、ドゥラメンテ産駒はタイトルホルダー、スターズオンアースをはじめ、2200m以上の距離に131頭が出走して19勝(勝率14.5%)と好成績を残しており、高い長距離適性を示している。
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