札幌記念は快速馬たちの後ろで構えるソダシが中心も、同じ4歳牝馬の女王に一発の可能性 (2ページ目)

  • 大西直宏●解説 analysis by Onishi Naohiro
  • photo by Kyodo News

 ハナに立つという点では、ユニコーンライオンが3頭のなかで最も可能性が低いと思います。というのも、同じ厩舎のパンサラッサがいて、わざわざ共倒れになるような作戦をとるとは考えづらいからです。

 厩舎としては、この馬がジャックドールにスムーズな競馬をさせないよう、適度な圧力をかけてくれる形が理想でしょう。そうして、パンサラッサとワンツーを決めることができれば、最高なのではないでしょうか。

 以上のことから、注目の逃げ争いは、戦法に迷いがないパンサラッサが先手を奪って、2、3番手にジャックドール、ユニコーンライオンが続く隊列と想定されます。

 いずれにしても、パンサラッサが逃げるとなれば、スローになることはなく、前半から息の入りづらい平均ペース以上の流れになるでしょう。

 そうした隊列からすると、その3頭を見ながら4番手付近でレースを運べるソダシ(牝4歳)が最も競馬をしやすいかもしれません。

 ハイペースで引っ張ってくれる馬がいれば、折り合い面の不安もなくなります。道中リズムよく運んで、直線入り口で前の3頭を射程圏内に入れて進出してくる姿が容易に想像できます。

 しかも、札幌コースは2戦2勝と得意の舞台。昨年と比べて斤量が増加するとしても、今年もこの馬が中心となるのではないか、というのが僕の見立てです。

 ソダシに続くのは、同馬の動き出しのタイミング次第。それによって、前が残るのか、後ろから差してくる馬がくるのかが分かれそう。

 ただ、ソダシにしてもパンサラッサを捕まえるのに、小回りコースでは悠長に構えてはいられません。意識は早め、早めに動くはず。そうなると、穴候補となるのは差し馬ではないかと思います。

 そこで白羽の矢を立てたいのが、ユーバーレーベン(牝4歳)です。

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