快速メジャーエンブレムの子、スワッグチェーンは「スラッとした体型で中距離が合いそう」 (2ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Kyodo News

 GI2勝目を挙げて、さらなる飛躍が期待されたが、秋に備えた放牧先で負傷。以降、戦列復帰を目指して調整を進めるも、結局それが叶うことはなく、現役引退となった。

 スワッグチェーンは、そんなメジャーエンブレムの3頭目の子。現在は初陣に向けて調整を重ねているが、厩舎スタッフは同馬についてどう評価しているのだろうか。関東競馬専門紙のトラックマンがその様子を伝える。

「スワッグチェーンは3月に一度入厩し、ゲート試験合格後に放牧に出されました。成長をうながされて夏場に戻ってくると、『もともとスラッとしていた体型でしたが、さらに背が伸びた』とスタッフ。その姿を見て、同僚のカメラマンも『馬が相当変わった』と漏らしていました。

 スタッフによれば、性格的には大人しくて扱いやすく、『中距離が合いそう』とのこと。陣営は2000mあたりの距離に適性を感じているようでした」

 母はマイルで活躍したが、息子はその体型と性格から母よりも長めの距離での活躍が見込まれ、デビュー戦も福島・芝2000mの2歳新馬(7月23日)を予定。鞍上は三浦皇成騎手が務めるそうだ。

 なお、スワッグチェーンの調教の動きについて、先述のトラックマンはこう語る。

「調教ではまだピリッとしていない印象があります。スタッフからも『晩成気味かも』という声が聞かれました。とはいえ、調教の本数を重ねるにつれ、『動けると思う』といった意見も。いずれにせよ、厩舎としては楽しみな1頭であることは間違いないようです」

 2015年の2歳女王を母に持つスワッグチェーン。母同様に早くから活躍できるのか、まずは初戦の走りに注視したい。

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