2022.04.28

天皇賞・春で見逃せない血統的傾向。「未勝利」の血を避け、世界的名血の2頭を狙うべし

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Sankei Visual

 5月1日、阪神競馬場で4歳以上馬によるGⅠ天皇賞・春(芝3200m)が行なわれる。

 今年は昨年の2着馬ディープボンド、昨年の菊花賞馬タイトルホルダーが人気を集めそうだが、GⅢダイヤモンドSなどを4連勝中のテーオーロイヤルといった上がり馬もおり、ハイレベルな争いが期待される。今回もこのレースを血統的視点から分析していこう。

2020年の七夕賞以来となる勝利を目指すクレッシェンドラヴ2020年の七夕賞以来となる勝利を目指すクレッシェンドラヴ この記事に関連する写真を見る  天皇賞・春の大きな血統的傾向として、「ミスタープロスペクターが未勝利」がある。日本ではサウスヴィグラスやスウェプトオーヴァーボードなどのフォーティナイナー系、キングカメハメハやエルコンドルパサーなどのキングマンボ系が発展しているこの父系。3000mの菊花賞ではソングオブウインド(父エルコンドルパサー)、キセキ(父ルーラーシップ)が勝っていて、3600mのGⅡステイヤーズSも昨年のディバインフォース(父ワークフォース)が勝利するなど長距離重賞でも実績を残しているが、なぜかこのレースだけはなかなか勝てないでいる。今回の有力馬の1頭であるタイトルホルダー(ドゥラメンテ産駒)もこの傾向に当てはまるが、血統から占う上では無視できないデータだ。

 一方、このレースに強い血統がステイゴールドだ。過去21戦して4勝、2着1回、3着2回で勝率19.0%、連対率23.8%という高い数字が残っている。勝利しているのは2013年2番人気、2014年4番人気のフェノーメノ、2015年2番人気のゴールドシップ、2018年2番人気のレインボーラインと人気どころが多かったが、2019年8番人気3着のパフォーマプロミス、2020年11番人気2着のスティッフェリオと、人気薄の馬も好走している。

 今回、ステイゴールド産駒の穴候補として挙げたいのがクレッシェンドラヴ(牡8歳、美浦・林徹厩舎)だ。

 同馬は2019年GⅢ福島記念(芝2000m)、2020年GⅢ七夕賞(芝2000m)の勝ち馬。前走はGⅡ日経賞(中山・芝2500m)で、道中は2番手追走といつもより積極的な競馬で、勝ったタイトルホルダーから0秒3差の4着と好走している。