末脚自慢が集った皐月賞。前哨戦で完璧な予行演習をこなした逃げ馬から漂う大駆けムード (3ページ目)
実際、2004年のダイワメジャー(10番人気1着)、2007年のヴィクトリー(7番人気1着)とサンツェッペリン(15番人気2着)、2008年のキャプテントゥーレ(7番人気1着)、2014年のウインフルブルーム(8番人気3着)、2018年のジェネラーレウーノ(8番人気3着)、2021年のタイトルホルダー(8番人気2着)など、逃げ・先行馬が穴をあけた例は枚挙にいとまがありません。
基本的に皐月賞は、前半1000m通過が59秒くらいで流れることが多いのですが、今年はそこまでビュンビュン飛ばす逃げ馬はいないようです。例年よりも遅い展開になることが予想されるので、なおさら逃げ、先行馬が要注意となります。
逃げ、先行馬が過去に何度も穴をあけている皐月賞。今年はデシエルトに要注意この記事に関連する写真を見る その候補馬を挙げるとすれば、トライアルの若葉S(3月19日/阪神・芝2000m)を逃げ切ったデシエルト(牡3歳)でしょうか。現にレース後、鞍上の岩田康誠騎手が「皐月賞を勝つための乗り方を意識した」とコメント。おそらく今回もハナを主張してくると思います。
若葉Sでは4コーナーから直線入り口にかけて、一気に仕掛けて後続を引き離す乗り方をしましたが、逃げ馬にあの乗り方をされると、ついていくほうは相当苦しくなります。僕が乗ったサニーブライアンでも同じようなスパートをして後続を引き離しましたが、皐月賞を逃げて勝つならあの騎乗しかありません。
岩田康誠騎手は逃げ馬の持ち味を存分に引き出す乗り方を熟知しています。それに、4コーナー手前からスパートをかけた乗り方でも最後まで脚が持つことがわかった今回は、もっと自信を持って乗ってくるでしょう。
そうなると、ポイントとなるのは前半1000mの通過タイム。単騎でハナを切って59秒台後半から60秒台で入ることができれば、そのまま粘り込みといった可能性は大いにあると見ています。
今年の皐月賞も波乱の立役者は逃げ馬――そんな結果を想定して、今回はデシエルトを「ヒモ穴馬」に指名したいと思います。
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