共同通信杯で要注目の地力ある2頭。前走の重賞で力を発揮できずも巻き返しはある (3ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Sankei Visual

「ホープフルSは、末脚一辺倒の馬にとっては難しいレースでした。同馬も進路を取り直すシーンがあって7着。結果的に脚を余すような形になってしまいました。それでいて、勝ち馬とはコンマ5秒差。舞台替わりで、期待は大きく膨らみます。

 そして何より、ホープフルSでハナ差譲った6着マテンロウレオが先週のGIIIきさらぎ賞(2月6日/中京・芝2000m)を制し、11着に終わったオニャンコポンが年明けのGIII京成杯(1月16日/中山・芝2000m)を快勝。掲示板を外した面々がその後のレースで結果を出しているのは心強い限りです。

 この中間は、以前の坂路主体の調整からウッド調整にシフト。トレーニングの強度も増しています。『乗り役も末脚を信じて乗ってもらいたい』と清水調教師。スローな展開からのヨーイドンといった脚比べになれば、面白いと思いますよ」

 松田記者が次に注目するのは、サンストックトン(牡3歳)だ。

「昨年は、同じ鹿戸雄一厩舎のエフフォーリアが勝利。以降、皐月賞、天皇賞・秋、有馬記念を制して年度代表馬へと駆け上がりました。今年も、同厩舎の馬の一発に期待したいところです。

 前走の京成杯では7着に敗れましたが、発馬からまもなくホウオウプレミアに寄られて、少し手綱を引くロスがありました。その後も、3角あたりの動きたいタイミングで2着馬ロジハービンがまくりに出て、動くに動けない形になってしまいました。最後は大外に出して追い上げを図ったものの、さすがにそれまでの展開が厳しすぎました。

 明らかにスムーズさを欠く内容で、度外視していいでしょう。鞍上の松岡正海騎手も『次はもっとよくなる』と上積みを強調しています。未勝利勝ちを決めた舞台に戻って、反撃があってもおかしくありません」

 春の大舞台へ向けて、今年も粒ぞろいのメンバーが集った注目の一戦。重賞凡走後で人気の盲点となっている2頭に要注意だ。

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