共同通信杯で要注目の地力ある2頭。前走の重賞で力を発揮できずも巻き返しはある (2ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Sankei Visual

 ただ、今年は前でレースを組み立てたい馬が何頭かいる。これらがハイペースを作り出すことはないのだろうか。松田記者は、「それでもレースの傾向は変わらないでしょう」と言ってこんな見解を示す。

「今年の出走予定馬のうち、芝のレースで逃げて連対実績があるのは、ビーアストニッシド(牡3歳)とレッドモンレーヴ(牡3歳)。しかし、いずれも当該レースで隊列を引っ張った時の前半1000m通過は、62秒以上を要しています。

 そうなると今年も、どの馬がハナに立とうが、仮に1頭が大逃げを打ったとしても、レース全体の流れが速くなるとは思えません。例年どおり、キレのある馬を狙ってみたくなります」

末脚秘めるアケルナルスターに大駆けの期待末脚秘めるアケルナルスターに大駆けの期待この記事に関連する写真を見る そこで、松田記者が最初に狙いを定めるのは、アケルナルスター(牡3歳)だ。

「大駆けの期待を抱かせる1頭です。これまでの3戦すべてでメンバー最速の上がりをマーク。管理する清水英克調教師も『あの脚はウソじゃないよね。東京のほうが絶対に合う』と、同馬の豪脚に信頼を寄せています。

 その東京コースを走った新馬戦(7着。10月31日/東京・芝1800m)、未勝利戦(1着。11月14日/東京・芝2000m)と、どちらも上がりは33秒台を記録。長い直線とレースの性質は、間違いなく同馬の持ち味にマッチしています」

 前走は、GIホープフルS(12月28日/中山・芝2000m)に挑戦。結果は7着に終わったが、松田記者は巻き返しの可能性は十分にあると踏んでいる。

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