阪神開催で先行優位に拍車がかかった京都記念。ベテランの大穴2頭が粘り強さを発揮か

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

 春の古馬中・長距離GIを目標とする馬たちが集結する伝統の重賞、GII京都記念(阪神・芝2200m)が2月13日に行なわれる。

 そして今年も、マカヒキ(牡9歳)、ユーバーレーベン(牝4歳)とGI馬2頭が参戦。他に、前走でGIII中山金杯(1月5日/中山・芝2000m)を勝ったレッドガラン(牡7歳)や、ジェラルディーナ(牝4歳)、レッドジェネシス(牡4歳)など今後の躍進が期待される明け4歳勢と、好メンバーが集った。

 こうして実力馬が集うこともあって、比較的"大荒れ"は少ないレースと言える。ただ、2020年のクロノジェネシス、2021年のラヴズオンリーユーと、直近2年は1番人気が勝っているが、過去10年の結果を振り返ってみると、1番人気が勝ったのはその2回だけ。5番人気以下の伏兵が5度も勝利を飾っており、ひと筋縄ではいかない一戦である。

 さらに、今年も昨年に続いて京都競馬場の改修工事により、阪神競馬場で行なわれる。それが、余計に頭を悩ます材料となるが、デイリースポーツの大西修平記者によれば、その点については押さえておきたいポイントがあるという。

「大きなポイントは2つ。ひとつは、通常であれば年明けの京都開催の終盤に行なわれていたのが、阪神開催となって開幕週に行なわれること。もうひとつは、京都の外回りから、直線の短い阪神の内回りになること」

 それによって、どんな影響があるのか。大西記者が続ける。

「もともと先行決着が目立っていたレース傾向に、さらに拍車がかかった印象があります。

 過去10年の勝ち馬に目を転じても、10頭中9頭が4コーナーを4番手以内で通過。相当速いペースにならない限り、先行馬が簡単に止まることはありません。ある程度積極的に、前々の位置で運べるタイプを狙うのが、穴馬探しのポイントになりそうです」

 そこで、大西記者は7歳のベテラン馬に注目する。

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