今年は穴党の出番か。「堅い」ホープフルSでの大駆けを予感させる伏兵2頭 (3ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Sankei Visual

 坂本記者が推すもう1頭は、1戦1勝のマテンロウレオ(牡2歳)だ。

「堅い決着が多いこのレースで、馬券圏内(3着以内)に突っ込んできた人気薄馬に共通しているのは、前走で新馬戦か未勝利戦を勝ち上がったばかり、という点。2017年に8番人気で3着となったステイフーリッシュ、GI昇格前の2016年に8番人気で2着と善戦したマイネルスフェーンらがいい例です。

 つい重賞やオープン勝ち馬に目が行きがちですが、こういった"人気の盲点"となる存在を忘れてはいけません。そして、今年のメンバーで気になるのは、マテンロウレオ。前走の新馬戦(10月30日/阪神・芝2000m)では最内枠からスタートし、そのまま内で脚をタメて、最後の直線でも内を突いて快勝しました。

 直線では前が壁になり、馬込みを割ろうとして両サイドから挟まれるシーンもありました。それでも、そこから抜け出してきた勝負根性と、このレース経験を高く評価したいです。それらは、小回りの中山コースで大いに生かされそう。引き続き騎乗する名手・横山典弘騎手の手綱さばきなら、なおさら期待が膨らみます」

 阪神で行なわれたGI朝日杯フューチュリティSでは、1番人気のセリフォスが2着に敗れた。まだまだ勢力図が定まっていない今年の2歳世代。ホープフルSでも、人気馬の足元をすくう存在が現れるかもしれない。それが、ここに挙げた2頭の穴馬候補であってもおかしくない。

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