北米最大の競馬の祭典、ブリーダーズカップ。馬券が買える3レースで期待の日本馬と海外馬は? (4ページ目)

  • 土屋真光●文・写真 text & photo by Tsuchiya Masamitsu

 3番手は3頭が横並びの評価。アイルランドのマザーアース(牝3歳)は3歳牝馬ながらすでにデビュー以来16戦を消化。勝ち鞍はわずかに3勝だが、そのうちの2つは、英国1000ギニー(ニューマーケット・芝1600m)、フランスのロートシルト賞(ドーヴィル・芝1600m)と2つのマイルGⅠだ。アイルランド調教ではあるが平坦コースで結果を出しており、ここでも当然警戒が必要だ。

 ブロウアウト(牝5歳)は軽快な先行力を武器に9戦3勝。前走はファーストレディS(キーンランド・芝1600m)で初のGⅠ勝利を果たした。中東部を中心に使われているが、昨年は今回と同じコースの牝馬GⅠメイトリアークS(デルマー・芝1600m)でハナ差の2着もある。ただ、全体的に時計はかかってほしいタイプ。加えて今回は10番枠で、先行しようとすると少しペースが速くなるかもしれない。

 日本のファンなら注目したいのが、ブラジル産のインラブ(せん5歳)だ。父は日本で活躍したアグネスゴールド。中東部を中心に使われながら徐々に成績を上げており、前走はキーンランドターフマイルS(キーンランド・芝1600m)を勝って3連勝で初重賞を手にした。

 アグネスタキオンと同期だった父アグネスゴールドは、デビューから4連勝で「クラシックの有力候補」と目されたが故障で棒に振り、"同門対決"は幻に終わった。父の現役時代を髣髴とさせる決め手からも、一発の可能性に期待したい。

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