近年「流行り」の配合で大注目のコリエンテス。能力、心肺機能ともに高水準 (2ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

 そんな同馬は7月10日の2歳新馬(福島・芝1800m)で、戸崎圭太騎手とのコンビでデビューする予定。そこに向けての調整過程について、関東競馬専門紙のトラックマンが報告する。

「コリエンテスは5月の終わりに入厩してゲート試験に合格。そのまま調教で動かしたら、『思った以上に動きがよく、デビューへ向けて進めることになった』と、スタッフは話しています。『手先が軽く、追い切りのあともすぐに息が入る』とのこと。能力、心肺機能ともに高い水準にあるようです」

 スタッフの口ぶりから、能力面では不安がなさそう。唯一、精神的な面で気になる部分があったようだが、その点についても解消されつつあるようだ。先述のトラックマンが続ける。

「コリエンテスは、近くに他の馬がいると少し気にするなど、若干臆病な面があるようです。それでも、その対策で行なった先日の追い切りでは、3頭併せの真ん中をスムーズに疾走。『特に問題はなかった』と、スタッフも安堵の表情を見せていました。

 その走りからして、実戦にいけば大丈夫でしょう。極端に揉まれるとか、あるいは、雨で馬場が相当悪くなるようなことがなければ、勝ち負けは間違いないと思います。陣営の雰囲気からは、それだけの手応えが感じられました」

 アルゼンチンの名牝の血を引くコリエンテス。最近"流行り"の血統馬が、再び大舞台で躍動するのか。まずは初陣の走りをしっかりと見届けて、同馬の"器"の大きさを精査したい。

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