グランアレグリアに「凡走のリスク」。安田記念は穴党記者が推す4頭の出番だ (3ページ目)
「前走のGIIマイラーズC(4月25日/阪神・芝1600m)では、外枠発走でスタートが決まらず、中団から流れ込む形で7着に終わりました。それでも、勝ち馬からコンマ4秒差と大きく負けていませんし、手前などの問題から、全4勝中3勝を挙げている左回りのほうがパフォーマンスはよく、今回東京コースに替わるのは好材料です。
しかも、チークピーシーズなどの馬具効果に加え、年齢を重ねたことで力みが解消したのは確か。1週前追い切りでも、道中テンポのいい走りを見せ、それが終(しま)いのシャープな末脚につながっていました。
メンバー的に見て、好位で折り合って脚をタメる形ができれば、直線ではディープ産駒らしい切れ味が使えるはず。馬券に絡んでくる穴馬として面白い存在です」
一方、木南記者は3歳馬シュネルマイスター(牡3歳)に大仕事を期待する。
「GII弥生賞(3月7日/中山・芝2000m)の際はやや良化途上で、太め残りであることを陣営は心配していました。それで、結果は2着。しかし、そこから挑んだ前走のGINHKマイルC(5月9日/東京・芝1600m)では、見事な勝利を飾りました。着差こそわずかでしたが、内容的には完勝でした。
3歳馬ということで人気は落としそうですが、NHKマイルCの勝ちタイムが1分31秒6で、ヴィクトリアマイルでのグランアレグリアの勝ちタイムが1分31秒0。シュネルマイスターは今回、その時よりも負担重量が3kgマイナスで、グランアレグリアが1kgプラスと考えると、逆転は十分に考えられます。
安田記念は本来、英国のGIサセックスS(芝1600m)やフランスのGIジャックルマロワ賞(芝1600m)と同様、負担重量の違いで3歳馬がもっと活躍していいレース。実際、シュネルマイスターの父キングマンはそれぞれのレースで3歳時に古馬を破っていますし、昨年は同産駒のパレスピアが3歳でジャックルマロワ賞を快勝。父子制覇を果たしました。
同様に、キングマン産駒のシュネルマイスターが、ここであっさりという結果を残してもおかしくありません。管理する手塚貴久調教師も、『前走よりいい。2走目のポカさえなければ』と期待を寄せていました」
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