皐月賞まであと3日。空前の大混戦を読み解く「3歳牡馬ランキング」 (5ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by Kyodo News

 大混戦を象徴するように、5位には4頭の馬が名を連ねた。前回2位からランクダウンしたステラヴェローチェ、前回と同じ順位をキープしたオーソクレース(牡3歳/父エピファネイア)、そして初のランクインを果たしたタイトルホルダーヴィクティファルスだ。

市丸氏
「ステラヴェローチェは、朝日杯FS2着の指数がそのまま残った形。共同通信杯では、エフフォーリアにはコンマ5秒差をつけられて5着と惨敗。指数1位とはいえ、皐月賞は正直厳しいかもしれません」

木南氏
「クリストフ・ルメール騎手には、グラティアス(牡3歳/父ハーツクライ)やシュネルマイスター(牡3歳/父キングマン)といったコンビ候補が他にもいるなかで、クラシック本番に向けて、同騎手とノーザンファームがオーソクレースを選んだという事実は大きいです。そういう意味では、皐月賞を回避したのは残念です」

吉田氏
「タイトルホルダーはハミ受けに課題があり、舌を縛ってレースに臨んでいましたが、弥生賞ではノーズバンドに馬具を変更。ハナを奪ったこともあって、道中での力みがなくなりました。それが、安定した末脚にもつながったと言えます。行き脚がよく、主導権を握れるのは強み。自分のペースで運べれば、堅実に走れるタイプです」

土屋氏
「ヴィクティファルスは、共同通信杯ではエフフォーリアに敗れたものの、シャフリヤールやステラヴェローチェには先着。それを考えれば、スプリングSは順当勝ちと言えます。重馬場だったことに加え、レースレベルに疑問符が投げかけられて前評判は低いですが、人気の盲点といった存在。ひょっとすると、という期待はあります」

 今回のランキングは、3歳牡馬戦線がまさに「大混戦」であることを示している。ということは、本命党にとっても、穴党にとっても、馬券的な妙味は増す。好配当への夢が膨らむ皐月賞のゲートインまで、まもなくである。 

5 / 5

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る