2020.07.25

アイビスSDは千直「スペシャリスト」が軸。
斤量軽い牝馬と好配当を狙う

  • 大西直宏●解説 analysis by Onishi Naohiro

◆アイビスSDで穴党記者が推す「穴馬4頭」

ダービージョッキー
大西直宏が読む「3連単のヒモ穴」

 夏の新潟開催が今年もやって来ました。そして、その開幕を飾る日本で唯一の直線競馬の重賞、GIIIアイビスサマーダッシュ(新潟・芝1000m)が7月26日に行なわれます。

 JRAでは、新潟だけにしかない直線の芝1000m。いわゆる「千直」というレースは、僕にとっても、特別に思い入れのある条件のひとつです。

 カルストンライトオとのコンビで、アイビスSDも2度勝たせてもらっていますし、コース改修によって、千直レースができるようになり、その最初のレースに勝ったのも、僕だったんです。おかげで、現役時代は「千直巧者」と言われたりもしました。

 このコースは、とにかくテンの速さとスピードが重要。しかしながら、いくら真っ直ぐの1000mといっても、最初から最後まで全速力で駆け抜けることはできません。単純なレースに見えて、実はペース配分や(他馬との)駆け引きなど、騎手が立てる作戦面も非常に重要な要素となっています。

 今年のアイビスSDは、ひとつの区切りとなる20回目。ファンの多い重賞ゆえ、無観客開催なのは残念ですが、千直のレースはカメラワークが独特で、画面で見ていても大いに楽しめます。今回は地元のファンの方々にも、映像で楽しんでもらえれば、と思っています。

 また、毎年のことではありますが、個人的な関心事となるのは、アイビスSDで千直のレコードが更新されるかどうか、ということです。

 現在のレコードは、僕がカルストンライトオとのコンビで最初にアイビスSDを勝った2002年。タイムは53秒7。千直が始まって2年目のことでしたが、いまだに破られることなく、レコード記録として残っています。

 このレコードが更新される可能性が一番高いのは、やはり馬場のいい夏開催で、その開幕週。それも、最もメンバーがそろうアイビスSDだと踏んでいます。カルストンライトオと僕の名前がいつまでも残り続けることはうれしいのですが、千直の重賞が始まって、もう20年。そろそろ53秒7の壁を打ち破る馬が出てきてもいいんじゃないかな、と思っています。

 さて、今年の注目馬は何と言っても、ライオンボス(牡5歳)でしょう。現役屈指の「千直巧者」と言えますからね。

 昨年のアイビスSDの覇者であり、ここまで千直は5戦4勝、2着1回。その反面、コーナーのある芝1200m戦はほぼ馬群に沈んでおり、千直の"スペシャリスト"っぽさをなおさら感じさせます。