宝塚記念で波乱の主役となれる候補の4頭。
力の要る馬場で台頭する! (3ページ目)
1週前の追い切りでは、川田将雅騎手が美浦に駆けつけるほどの熱の入れよう。2つ目のグランプリ戴冠は十分にあり得ますよ」
吉田記者はもう1頭、ダンビュライト(セン6歳)に注目する。
「GI天皇賞・春(5月3日/京都・芝3200m)における、キセキ(牡6歳)の行き脚は『さすが武豊騎手』と言ったところでしたが、それ以上のダッシュ力を見せたのが、音無(秀孝)厩舎勢。2着に入ったスティッフェリオ(牡6歳)と、9着に終わったダンビュライトでした。その2頭のうち、今回面白いのは、ダンビュライトのほう。
好位で脚をタメる形に手応えをつかんでいるスティッフェリオに比べて、折り合い面や集中力に課題があるダンビュライトは、単騎逃げか、2番手の外目がベスト。天皇賞・春では、スタンド前からキセキに来られて、少しチグハグになりましたが、今度の舞台なら、キセキも途中から動きづらく、この馬の形で競馬ができる、という見立てです。
ローテーションを問わない馬ですし、中間の攻め気配も良好。何より、気性で走る"大駆け"タイプ。去勢明け2戦目といったプラスアルファーも見込め、展開利とこの馬に合う力の要る舞台で、一発の魅力はあると思います」
一方、日刊スポーツの木南友輔記者は、香港で大金星を挙げたグローリーヴェイズ(牡5歳)がかなり気になるという。
「結果的に過去2年の宝塚記念は、前走で香港のレースを走っていた馬が連対していて(2019年の1着馬リスグラシュー、2018年の2着馬ワーザー)、香港とこの時期の阪神には、少し共通するものがあるのかもしれません。
前走の海外GI香港ヴァーズ(12月8日/香港・芝2400m)では、ラッキーライラックや香港の実力馬エグザルタント、さらにディアドラらを撃破。鞍上の好リードも光りましたが、ここまで差が開くのか、という圧巻の競馬でした。
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