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桜花賞、オークスで勝つ馬がわかる。
安藤勝己選定の「3歳牝馬番付」 (5ページ目)

  • 新山藍朗●取材・構成 text by Niiyama Airo
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 ただ、前者はいつもカリカリしていて、レースぶりもパンチに欠ける。よくなるのは、もう少し先、という気がする。

 後者は、スピードはあるものの、1600mがギリギリ、という感じの馬。桜花賞でも、うまく立ち回ったところで少し足りない気がして、上位に挙げた馬を逆転するのは難しい、と判断した。

 翻(ひるがえ)って、オークスで面白いと思うのが、ヤマカツマーメイド(牝3歳/父ロードカナロア)。現状ではジリっぽくて、いつもそこそこにしか来ないんだけど、成長力のある血統だし、この先、変わってきそうなところがある。頭の片隅に入れておいてほしい1頭だ。

 何はともあれ、今年の牝馬クラシックは面白い。強い馬がそろっていて、しかも全体のレベルが高い。トライアルで負けたけど、まだ見限れない、という馬も何頭かいる。

 まずは、桜花賞。戴冠ということを考えれば、上位4~5頭にチャンスがある。「混戦」というより「激戦」だと思う。無観客開催なのは寂しいけれど、レース自体は熾烈かつ白熱した戦いになるはずだ。

安藤勝己(あんどう・かつみ
1960年3月28日生まれ。愛知県出身。2003年、地方競馬・笠松競馬場から中央競馬(JRA)に移籍。鮮やかな手綱さばきでファンを魅了し、「アンカツ」の愛称で親しまれた。キングカメハメハをはじめ、ダイワメジャー、ダイワスカーレット、ブエナビスタなど、多くの名馬にも騎乗。数々のビッグタイトルを手にした。2013年1月31日、現役を引退。騎手生活通算4464勝、うちJRA通算1111勝(GI=22勝)。現在は競馬評論家として精力的に活動している。

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