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グランアレグリアの全弟ブルトガング
「調教の動きはよくなっている」

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

厳選!2歳馬情報局(2019年版)
第4回:ブルトガング

 春の3歳クラシックでは、今後の日本競馬界を担っていく新たなスターが次々に登場したが、はや、そうした面々の弟や妹たちも始動。次なるヒーロー、ヒロイン候補を目指して、デビューの時を迎えようとしている。

 美浦トレセンの手塚貴久厩舎に所属するブルトガング(牡2歳/父ディープインパクト)も、その1頭である。

 ブルトガングの姉は、グランアレグリア(牝3歳/父ディープインパクト)。今春のGI桜花賞(阪神・芝1600m)を快勝し、今後もその活躍が大いに期待される有望な存在だ。

桜花賞を制したブルトガングの全姉グランアレグリア桜花賞を制したブルトガングの全姉グランアレグリア グランアレグリアは、2018年の2歳戦開幕週にデビュー。初陣となる2歳新馬(東京・芝1600m)では、のちにGI阪神ジュベナイルフィリーズ(阪神・芝1600m)を制するダノンファンタジー相手に楽勝した。その勝ちっぷりも鮮やかだったが、この時期の2歳牝馬としては破格の1分33秒6という勝ち時計が、多くのファン、関係者に衝撃を与えた。

 休養を挟んでの2戦目は、GIIIサウジアラビアロイヤルC(東京・芝1600m)に挑戦。ここでも、牡馬相手に3馬身半差をつける圧勝劇を披露した。この結果を受けて、陣営は牡馬混合の2歳GI朝日杯フューチュリティS(阪神・芝1600m)への参戦を表明した。

 グランアレグリアは同レースでも単勝1.5倍という断然人気に推されたが、そこで初めての苦渋を味わう。それまで3戦無敗のアドマイヤマーズに後塵を拝し、3着に終わった。

 それでもその後、朝日杯FSから直行という異例のローテーションで桜花賞に臨んで完勝。およそ4カ月ぶりの実戦にもかかわらず、4コーナーで先頭に立つ強気の競馬を見せると、1分32秒7の桜花賞レコードをマークして念願のGIタイトルを手にした。

 次戦は、オークスには向かわずに、GINHKマイルC(東京・芝1600m)に参戦。ここでは、またもアドマイヤマーズに屈した。さらに、4着入線も直線で斜行して5着に降着という憂き目にあう。

 ともあれ、牝馬相手にはいまだ負けなし。同馬への評価は高く、秋には大舞台で躍動する姿を再び見せてくれるはずだ。

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