アンカツ自信の「3歳牡馬番付」。皐月賞、ダービーの結果が見えた (3ページ目)

  • 新山藍朗●取材・構成 text by Niiyama Airo
  • photo by Kyodo News

大関:アドマイヤマーズ(牡3歳)
(父ダイワメジャー/戦績:5戦4勝、2着1回)

 この馬の一番いいところは、先行脚質でレースがうまいところ。追えば確実に伸びるし、しかも叩き合いに強い。この"並んだら抜かせない"という勝負根性には見るべきものがある。

 その点は、現役時代に自分が乗っていた、この馬の父ダイワメジャーによく似ている。本当に、いいところをそのまま受け継いだ感じがするね。

 一方で、ダイワメジャーによく似ている分、「案外、距離が持たないのではないか」といった声が聞かれる。

 結論から言えば、まったくそんなことはない。実際、ダイワメジャーは2500mの有馬記念でも3着と好走。本質的には長い距離のレースが苦手、というわけではないのだ。ただ、ダイワメジャーは喉に弱点があって、それが長い距離のレースになると影響することがあった。言い換えれば、アドマイヤマーズにおいても、血統からくる距離不安はないはずだ。

 ここまで5戦して、前走のGIII共同通信杯(2月10日/東京・芝1800m)で初めて2着に敗れたけど、あれこそ、まさに"勝負のアヤ"。少頭数のレースにあって、行く馬がいなかったから、押し出されるようにハナに立った。その結果、勝った馬の目標にされたうえ、瞬発力勝負になってしまったことが最後に響いた。

 でもあれは、決して力負けではない。この馬の得意の流れになれば、違った結果になっていたはず。サートゥルナーリアだって、この馬が最も力を発揮する、ゴール前での叩き合いになれば、結構手こずると思う。

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