すこぶる順調なダノンファンタジーに、
もはや「ライバル」はいない (2ページ目)
そして、迎えた4戦目が阪神JFである。このレースでは18頭中16番手と、さらに後方のポジションを取ったものの、ラストは前回以上の豪快な決め手を披露。阪神の直線を力強く伸びて、直線で競り合ったクロノジェネシスもゴール前にきっちり振り切って鮮やかな勝利を決めた。
レースを重ねるごとに迫力を増し、自分のスタイルを確立してきたダノンファンタジー。同馬の強みについて、関西競馬専門紙のトラックマンはこう語る。
「ダノンファンタジーは、現時点で課題が見当たらないところに強さの秘密があると言えそうですね。レース運びを見ても、いろいろなパターンに対応できますし、難しさを感じさせません。クラシック第1弾のGI桜花賞(4月7日/阪神・芝1600m)はもちろん、距離が延びるGIオークス(5月19日/東京・芝2400m)でも、操縦性の面でアドバンテージがあり、好勝負を演じられるのではないでしょうか」
そうした課題のなさは、前走後からの調整過程においても見られるようだ。トラックマンが続ける。
「前走後は放牧に出て、1月末にトレセンに戻ってきました。カイバ食いがよく、馬体重は10kgほど増えたとのこと。その分、調教も予定どおりこなしています。ここまですこぶる順調にきており、いい体調で春を迎えられそうです。このあたりも、クラシックに向けてプラスに働くでしょう」
競馬においては課題がなく、状態も万全。もはや欠点はなく、"叩き台"となるGIIチューリップ賞(3月2日/阪神・芝1600m)は当然のこと、本番の桜花賞への見通しも相当明るい。
桜花賞では、デビュー戦で敗れたグランアレグリアとの再戦が待っているが、現在の順調さではダノンファンタジーのほうが明らかに上。"ライバル"を一蹴し、真の女王になる可能性はかなり高いのではないだろうか。
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