波乱の3歳牝馬戦線。どの馬が今、クラシック女王の座に最も近いか

  • text by Sportiva
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

2019年3歳クラシック
Sportivaオリジナル番付(牝馬編:第2弾)

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 今春のクラシックを目指す世代の牝馬で、1、2の評価を受けていた2頭が、昨年暮れに阪神を舞台にして行なわれた2つの2歳GIに出走。牝馬限定のGI阪神ジュベナイルフィリーズ(12月9日/阪神・芝1600m)に、ダノンファンタジー(牝3歳/父ディープインパクト)が臨み、牡馬混合のGI朝日杯フューチュリティS(12月16日/阪神・芝1600m)には、グランアレグリア(牝3歳/父ディープインパクト)が果敢に挑んだ。

 ともに1番人気に支持され、ダノンファンタジーは見事にその人気に応えたものの、グランアレグリアは"牡馬の壁"に泣いて3着に終わった。

阪神JFを制して2歳女王に輝いたダノンファンタジー阪神JFを制して2歳女王に輝いたダノンファンタジー また、年明けのGIIIフェアリーS(1月12日/中山・芝1600m)では、未勝利戦を勝ち上がったばかりのフィリアプーラ(牝3歳)が勝利。クラシックで戴冠を狙う1頭として、名乗りを挙げた。

 こうした状況のなか、パソコン競馬ライターの市丸博司氏が3歳牝馬戦線の現状について、こう語る。

「昨年の11月末時点では牡馬よりも牝馬のほうが、TF指数(※市丸氏が独自に編み出したデータ指数)が高く、明らかに粒ぞろいのメンバーがそろっていました。しかし、2カ月のときを経て、勢力図は大きく変わりました。重賞やオープン特別が消化されるごとに、牡馬の指数が上がってきて、逆に牝馬の指数は伸び悩んでいます。

 クラシック第1弾となるGI桜花賞(4月7日/阪神・芝1600m)を目指す牝馬は、阪神JFのあとは休養に入るのが普通で、能力がある馬ほど、この時期のレースに出走することはほとんどありません。それを加味しても、その後に行なわれた牝馬限定のリステッド競走(※オープン競走の中でグレード競走に次ぐ重要な競走)や重賞は、レベル的に疑問を持つレースばかりでした。おかげで、私のランキングでは4頭が阪神JF組となりました」

 ともあれ、今週末にはその注目の阪神JF組から何頭か出走し、今後を占ううえでも重要な重賞、GIIIクイーンC(2月9日/東京・芝1600m)が行なわれる。今回はその一戦を前にして、現時点での3歳牝馬の『Sportivaオリジナル番付()』を発表したい。
※『Sportivaオリジナル番付』とは、デイリー馬三郎の吉田順一記者、日刊スポーツの木南友輔記者、独特なデータを駆使するパソコン競馬ライターの市丸博司氏、フリーライターの土屋真光氏、Sportiva編集部競馬班の5者それぞれが、今春のクラシックを目指す3歳牝馬の、現時点における実力・能力を分析しランク付け。さらに、そのランキングの1位を5点、2位を4点、3位を3点、4位を2点、5位を1点として、総合ポイントを集計したもの。

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