少頭数のきさらぎ賞は中穴狙い。
人気の盲点となる2頭にウマ味あり

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 今春のクラシックへ向けて、注目の一戦となるGIIIきさらぎ賞(京都・芝1800m)が2月3日に行なわれる。これまでも、サトノダイヤモンドをはじめ、ワールドエース、リーチザクラウン、ネオユニヴァース、古くはナリタトップロードやスペシャルウィークなど、同レースの勝ち馬がクラシック戦線で活躍しており、"出世レース"のひとつに数えられている。

 そうした素質馬がきっちり結果を残していることもあってか、過去10年で1番人気は4勝、2着3回、着外3回と安定した成績を残している。加えて、ここ数年は10頭以下の少頭数で行なわれることが多く、今年も出馬予定はわずか8頭と、穴党の出番はないように思われる。

 とはいえ、昨年は4番人気のサトノフェイバーが、一昨年は6番人気のアメリカズカップが勝利して、好配当をもたらしている。つまり、少ない出走馬でもきちんと吟味して、その中から"穴馬"を見つけ出すことができれば、意外に"オイシイ"レースとも言えるのだ。

 ただそれには、「どの馬が人気になるかがわからないといけません。そうでなければ、逆にどの馬がオイシイのか、わかりませんからね」と指摘するのは、デイリー馬三郎の木村拓人記者。そして、ここでの狙い目についてこう語る。

「少頭数の中でも、実力差ははっきり二分されるので、突拍子もない馬は狙い難いところです。そうなると、いい配当を期待するなら、人気薄の上位入線を見込むよりは、上位人気の中でも(馬券的な)妙味のある並び順で狙ったほうがいいと思います。

 そこで、今回は重賞を使ってきた馬よりは、ここが重賞初出走となる馬のほうが人気はないと思うので、エングレーバー(牡3歳)が面白いかもしれません」

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