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ジャパンCの行方を左右する、
サトノダイヤモンドの「復活」は本物か (3ページ目)

  • 新山藍朗●文 text by Niiyama Airo
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

 京都大賞典において、サトノダイヤモンドは同馬に最後の直線でグイグイ追い上げられ、半馬身差にまで迫られている。それが、いただけない。

 原因はゴール間際、サトノダイヤモンドのペースがガクンと落ちたからだ。

 同レースの最後の2ハロンのラップは、11.2秒、11.8秒だった。サトノダイヤモンドが直線を迎えて早々に先頭に立ったことを考えれば、このラップは同馬のラップに近いものと想定できる。

 この数字からもわかるとおり、ラスト1ハロンのペースの落ち具合がレッドジェノヴァに迫られる原因となった。それこそ、このレースの内容を高く評価できない最大の理由。したがって、サトノダイヤモンドの完全復活は「まだ先」という評価になるという。

 専門紙記者が続ける。

「もし絶好調のサトノダイヤモンドなら、あそこまでレッドジェノヴァに迫られないし、あそこまでラスト1ハロンで"歩く"ことはない。逆に、ゴール前で突き放して、2~3馬身差をつけて圧勝していたはず。それができなかったのは、最後(の1ハロン)が11秒8と時計がかかってしまったから。

 あそこは、11秒2は無理としても、11秒4くらいで上がってこなければいけない。であれば、評価も違っています。最後を、加速ラップで上がる。それができなければ、ラップの落ちを最小限で食い止める。それが、一流馬です。その点、サトノダイヤモンドはまだ物足りない」

 京都大賞典のレース後、同馬を管理する池江泰寿調教師も次のように話している。

「どん底は脱出したけど、ピークにはまだ達していない」

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