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「天敵」が消えた! 皐月賞V候補に
浮上したステルヴィオに不安は?

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

2018年クラシック候補たち
第10回:ステルヴィオ

 牡馬クラシック第1弾のGI皐月賞(4月15日/中山・芝2000m)。断然の「主役」と目されていたのは、昨年のGI朝日杯フューチュリティS(12月17日/阪神・芝1600m)を制覇して「2歳王者」に輝き、ここまで4戦負けなしのダノンプレミアムだった。

 ところが、同馬は挫跖(※ざせき・硬いものを踏んだときなどに起きる蹄の底の炎症)により、無念の皐月賞回避となった。おかげで、レースの行方は一気に混沌としてきた。

 そんななか、このニュースによって、皐月賞の最有力候補に浮上した馬がいる。美浦トレセン(茨城県)の木村哲也厩舎に所属するステルヴィオ(牡3歳/父ロードカナロア)である。

スプリングSを勝って、皐月賞に臨むステルヴィオスプリングSを勝って、皐月賞に臨むステルヴィオ 昨年6月のデビュー戦を快勝すると、続くオープン特別のコスモス賞(8月12日/札幌・芝1800m)も制して連勝を決めた。重馬場の中、3コーナー過ぎから徐々にポジションを上げていくと、直線半ばで先に抜け出したハッピーグリンをとらえ、最後は猛追するミスマンマミーアをクビ差振り切って勝利。ゴールまで先頭を譲らない勝負強さが際立っていた。

 3戦目は、GIIIサウジアラビアロイヤルC(10月7日/東京・芝1600m)に挑戦した。先行して抜け出したダノンプレミアムには及ばず2着に終わったものの、後方から追い込む競馬でメンバー最速の上がり時計(33秒5)をマーク。強烈な決め手を披露して、改めて実力の高さを示した。

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