ズラリ人気馬いりまへん。大阪杯は
穴党記者が「6番人気あたり」を推奨

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 昨年からGIに昇格した大阪杯(4月1日/阪神・芝2000m)。おかげで、GI天皇賞・春(京都・芝3200m)への「ひと叩き」という側面をわずかに残しつつも、春の中距離、2000m戦の「チャンピオン決定戦」という一面が明らかに強まった。

 現に、昨年はその両面を持ったキタサンブラックが磐石の競馬で勝利を収めたが、2、3着には天皇賞・春にはまったく見向きもしない"2000mのスペシャリスト"であるステファノスとヤマカツエースが入線した。そして3連単は、意外にも2万円超えの好配当となった。

 ステファノスとヤマカツエースは、ともに前哨戦となるGII金鯱賞(中京・芝2000m)からの参戦だった。GI昇格2年目となる今年、同様のステップを踏んできた面々による、2000m戦の"頂上決戦"という傾向が一段と色濃くなるのだろうか。

 デイリー馬三郎の吉田順一記者はこう分析する。

「今後は、2000m戦のスペシャリストというか、ここを目標とした馬がより活躍することは間違いないでしょう。左回りの中京・芝2000mと、本番の阪神・芝2000mとは別物の印象を受けますが、そこをステップにした馬がいきなり2、3着に来た点にも、一応注意を払いたいですね。

 しかしながら、今年の金鯱賞は同じ稍重だった前日の500万下のレースより、コンマ7秒も遅い決着。超のつくスローペースで、全体時計が遅くなったことによる影響でしょうが、今の時計の速い阪神の馬場を考えると、今年は大阪杯への関連性は薄いかもしれません」

 その金鯱賞を勝ったのは、昨年のダービー2着馬スワーヴリチャード(牡4歳)。逃げ粘るサトノノブレス(牡8歳)を最後のひと伸びでかわしての勝利だった。

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